文字サイズ(変更方法 文字サイズを大きく 文字サイズを小さく
2008年11月13日号

1:セメント専業2社~4―9月期連結決算は大幅減益

 セメント専業2社の2008年4―9月期の連結決算は大幅な減益となった。国内需要の予想以上の落ち込み、石炭など原燃料価格の高騰が収益を圧迫した。両社は原燃料高を織り込み春から転嫁値上げを進めたが補えなかった。太平洋セメントは国内のセメントが営業赤字に転落、米国の金融危機の影響で海外の収益も急降下した。最終損益は73億円の赤字となった。住友大阪セメントも最終利益が97%減少した。欧米の景気減速を背景に下期から株安・円高が同時進行しており、取り巻く環境は厳しさを増している。セメント内需は5100―5200万㌧まで縮小する見込み。今後、コストアップへの対応とともに、需要減対策が焦点となりそうだ。