2008年10月30日号
2:民需不振が鮮明に セメント・国内上期10・8%減
今年度上期のセメントの国内販売(輸入除く)は、前年同期に比べ10・8%減の2396万㌧となった。全ての月で前年実績を下回り、景気後退による民需不振が鮮明になった。セメント協会の渡辺穰会長は会見で「一段と先行きが不透明」と厳しさが増しているとの認識を示した。下期の出荷が昨年並みとした場合、通期は5200万㌧程度と、40年前の需要規模となる。
地区別の販売は、関東1区で12・4%減の531万9千㌧と落ち込み、民間設備投資が好調だった近畿も8・1%減の359万7千㌧と低調だった。渡辺会長は「民需が建築基準法改正による影響が収束し、今年度は5600万㌧を見込んだが、景気後退で昨年より厳しい」と現状を説明した。