2015年08月06日号

1;セメント工場を買収～太平洋セメント

太平洋セメントは４日、アメリカの連結子会社、カルポルトランドカンパニー（ＣＰＣ社）が、マーティンマリエッタマテリアルズ（ＭＭ社）と、ＭＭグループが保有するカリフォルニアにおけるセメント事業の資産を買収すると発表した。今回買収する資産は、セメントプラントのオログランデ工場とストックトン、サンディエゴの２つのセメントターミナル。買収金額は４億２０００万ドル。

同社は５月に公表した１７中期経営計画で、環太平洋地域で一定の事業規模を獲得すると同時に、既存事業の収益基盤の強化、物流ネットワークを活かしたトレーディングを推進する方針を示していた。これを受け、米国では既存事業の収益基盤を強化するとともに需要増を着実に収益へ取り込む方針を掲げていた。今回の資産買収でカリフォルニア、アリゾナ、ネバダ各州におけるセメント需要の増加に対応できる供給体制を構築する。

オログランデ工場は、ロサンゼルスに近く、ＣＰＣ社のモハベ（カリフォルニア州）、リリトー（アリゾナ州）両工場を含めた物流・生産の最適化を図り、物流費の低減も見込めるとしている。

資産の買収契約締結日は６月３０日。関係当局への届け出に対する待機期間の満了が要件となっているため、実行日は２０１５年度第２四半期中としている。同社の業績に与える影響については現在精査中。