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2013年08月01日号

5;分割練りで高品質化~SEC工法

SECコンクリート機械協会(伊藤祐二会長)は、高品質で耐久性・施工性に優れるSECコンクリートの普及に努めている。近年は、リバウンドを低減してコストダウンも図ることができるメリットを期待して、トンネルの吹付けコンクリートで採用されており、鉄道・道路工事で累計400件近くの採用実績がある。SECコンクリートは分割練混ぜで製造する。練混ぜ水を一次水と二次水に分けて計量し、一次練りで砂の周囲を低水セメント比のセメントペーストで覆う(造殻)。その後、二次水と混和剤を一次練りのコンクリートに投入し、2度目の練混ぜを行う流れで製造する。通常練りのコンクリートに比べて、ブリーディングが少なく、振動下での流動性に優れているほか、圧縮強度・鉄筋付着強度が増進するなど品質向上の面で多くのメリットがある。伊藤会長は「コンクリートの基本中の基本である『しっかりと練り混ぜる』を忠実に守ったコンクリートで、品質が向上するだけでなく、品質が安定するというメリットもある」と話す。