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2013年02月07日号

1;2年連続のプラス~生コン出荷

 全国生コンクリート工業組合連合会が1月30日に発表した2012年(暦年)の生コン出荷(非組合員は推定)は前年比5・1%増の9131万4千m3と2年連続でプラスだった。官公需は13年ぶりのプラス、民需は2年連続のプラスだった。震災復興工事が進む東北地区は42%増と大幅に前年実績を上回ったほか、需要地の首都圏や近畿の出荷も堅調だった。地区別では東北、関東一区、関東二区、近畿、四国、九州の6地区で前年実績を上回った。特に東北の被災3県は大幅に増加。宮城の2・2倍を筆頭に、岩手が50%増、福島が45%増と前年実績を大きく上回った。これに次いだのが茨城。津波被害の災害復旧工事や、火力発電所の増設工事などが寄与して28%増。豪雨災害のあった奈良と和歌山も25%前後の高い伸びを示した。都道府県別では29都道府県で前年実績を上回った。北海道、北陸、東海、中国は前年実績を下回ったものの、マイナス幅は小さかった。
 この結果を受けて全生連では、2012年度の出荷量は「9100万~9300万m3になる」としている。
 12月の出荷量は、東北、北陸地区における大雪や首都圏での職人不足の影響で、前年同月比0・2%減の844万9千m3で13か月ぶりのマイナスだった。官公需は0・1%増で8か月連続のプラス、民需は0・4%減で28か月ぶりのマイナスだった。
 前年実績を上回ったのは23県、下回ったのが24都道府県。10%以上上回ったのは、宮城、奈良、鳥取、高知、和歌山、福島、茨城、岩手、徳島の9県。
 2~3か月先の需要見通しは「増加」が京都、「やや増加」が岩手、宮城、福島、茨城、栃木、和歌山、高知、鹿児島、沖縄で2件減の9件、「前年並み」は横ばいの16件、「やや減少」は3件増の11件、「減少」は1件減の9件だった。
 全国生コンクリート協同組合連合会は28日に開いた理事会で、熊本地区生コンクリート協同組合(熊本市)の加入を承認した。
 組織改革検討会議(江夏洋議長=鹿児島生コン工組理事長)が地区本部機能の強化、理事定数の削減などを盛り込んだ原案を提示した。今後これをたたき台として議論を進めていく。