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2021年04月22日号

2;CO2減らすコンクリートを開発~東大ら8者

東京大学の野口貴文教授らの研究グループが19日、大気中の二酸化炭素(CO2)とカルシウムを含んだ構造物の廃コンクリートを使った「カルシウム・カーボネート・コンクリート(CCC)」の基礎的な製造技術を開発したと発表した。世界で初めてCO2を原料とした、完全リサイクルが可能なカーボンニュートラルに貢献するコンクリート。セメント製造時のCO2排出量を削減するだけでなく、廃コンクリートから析出させた炭酸カルシウムにCO2を鉱物固定化させることで、CO2を吸収する。試算によると、通常の生コンを1m3製造する際に、CO2は257kg排出されるが、CCCだと反対に73kg吸収するという。2050年に製造されるコンクリートの半分がCCCになった場合、CO2の排出量は年間で2千万トン削減されるだけでなく、620万トンが固定化できるとしている。