2008年10月16日号
1:セメント値上げ~生コン 契約形態の見直し必要に
太平洋セメントは4月1日出荷分からセメントを値上げする。具体的な値上げ額は、来年度の石炭の契約価格が決まり次第提示するが、現段階では3000円程度になるもようだ。既に住友大阪セメントが最大3000円の値上げを表明している。コスト構造に多少の違いはあるもののメーカー他社も受ける影響は同じであることから、今後、これに追随する動きが広がる公算が大きい。
生コンやコンクリート二次製品などセメントユーザーが今後、転嫁値上げに動くのは必至で、セメントが3000円上がった場合、生コンはその直後の出荷から1立方メートル当たり平均1000円のコストアップになる。生コン協同組合は、これまでの契約の仕組みや値決め方法では度重なるコストアップに対処できないとの認識を強めている。今回のセメントの大幅な値上げが、出荷ベース販売の導入など生コンの契約形態の見直しを促す可能性もある。