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2016年03月31日号

1;生コン原単位2割低下、国土交通省

建築工事における生コン原単位が大きく低下。国土交通省が25日発表した2013年度の主要建設資材の建築部門の原単位(使用量)調査によると、請負工事費100万円当たりの生コン使用量は2・07㎥で、前回調査(11年度)から0・48㎥(約2割)減った。原単位の低下は公共工事予算が横ばい推移する中で、生コン出荷が減っている要因の一つとみられる。ただ、他の主要建設資材の原単位も減っており、同省は「労務単価だけでなく資材価格も上昇したため、使用量が減った」と推測している。

同省は1974年から建設資材の需給安定化策を行う基礎データとして、2~3年おきに金額と面積の原単位を調査、公表している。今回は約5000件から原単位を抽出した。
金額ベースの生コン原単位は、過去10年の調査(06年度、09年度、11年度)では、2・47~2・64㎥の間で推移していたが、今回大きく落ち込んだ。建築工事のうち、住宅向けは0・23㎥減の1・85㎥、非住宅向けは0・30㎥減の2・44㎥だった。
セメントも前回調査に比べ0・11トン減の0・78トン、骨材・石材は0・61㎥減の3・23㎥となった。1日当たりの就業者は1・07人減の9・41人となった。住宅向けは木材と就業者の原単位が増え、非住宅向けはセメントと鋼材が増えた。
RC造は横ばい
面積ベース(建築延べ床面積10㎡当たり)の生コン原単位は0・79㎥減の4・13㎥、セメントが0・38トン減の1・56トン、骨材・石材が1・06㎥減の6・49㎥だった。就業者は2・24人減の18・88人だった。
構造別では、生コンの原単位が大きい鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)は0・8㎥減の8・11㎥、鉄筋コンクリート造(RC)は横ばいの8・78㎥だった。木造は0・58㎥減の2・08㎥、鉄骨造(S)は3・72㎥だった。
セメントの原単位もSRC造、RC造、木造、S造の各構造で低下した。