2008年05月15日号
1:セメント 今期決算予想~石炭高 値上げでカバー セメント部門赤字回避へ
太平洋セメントが13日に発表した2008年3月期の連結決算は、経常利益が前年に比べ38・7%減の416億円だった。改正建築基準法による住宅着工減の影響で国内セメント販売が落ち込み、さらに、石炭などの燃料価格の高騰が収益を圧迫した。兼業の三菱マテリアル、宇部興産の連結決算は過去最高益を更新したが、セメント関連部門はともに減収減益だった。今期は、石炭価格が一段と跳ね上がるが、セメント売価への転嫁でカバーし赤字を回避する。4月からの大幅値上げが着実に浸透しており、セメントもいよいよコストアップと売価が連動する市況構造となる。