1;コンクリート舗装PR資料電子化へ~全生連
全国生コンクリート工業組合連合会が今年度設置したコンクリート舗装推進部会は、PR資料の電子化、曲げ強度試験供試体の作製手順のマニュアル化など8課題に取り組んでいる。活動期間である1年で、コンクリート舗装推進会議が積み残した普及、技術両面の課題解決の道筋をつける。
全生連では、コンクリート舗装の普及や技術的な課題を検討する組織として、2010年度に共同事業委員会の傘下にエコ舗装WG、13年度には同WGを拡大したコンクリート舗装推進会議を設置した。同会議では技術資料や施工DVDなどの普及活動に使用するPR資料のほか、協同組合によるコンクリート舗装の共同受注マニュアルなども作成した。全国で普及に向けた活動が広がったことを受け、同会議は昨年度で2年間の活動に幕を下ろした。コンクリート舗装に関する業務を全生連の技術、企画調査両部に移管する経過措置として、同部会が設立された。
同部会が今年度に取り組む課題は①マニュアル・手引きの整理②ポーラスコンクリート舗装の出荷体制の確立③DVDによる情報提供④曲げ強度試験の精度向上⑤全生連HPに掲載されているコンクリート舗装Q&Aの更新⑥曲げ強度試験の型枠の軽量化⑦曲げ強度試験の省力化⑧安価なコンクリート舗装の開発の8つ。
今年度中に実施する普及活動関連事業は、これまでに全生連が作成した技術資料や普及用資料(絶版も含む)を電子化し、公表すること。加えて、早期交通開放型コンクリート舗装(1DAY PAVE)、スリップフォーム工法に続いてセットフォーム工法の施工DVD発刊を予定している。Q&Aは適宜更新する。
技術的な課題となっている曲げ強度試験については、多方面から検討を進める。これまで舗装用コンクリートを出荷する機会が少なく、曲げ強度供試体の作製に不慣れなため、年度内に曲げ強度試験供試体の製作マニュアルを作成する。また、曲げ強度試験の供試体は「15×15×53cm」、「10×10×40cm」と、型枠だけで重さが約30kgとなることから軽量化の検討を進める。さらに長期的な課題として、曲げ強度試験と圧縮強度、割裂引張両試験との相関関係を調査したうえで、曲げ強度試験を両試験で代用できるようにする考えだ。