1;コンクリート舗装施工者用テキスト発刊~全国生コンクリート工業組合連合会
全国生コンクリート工業組合連合会はこのほど、施工業者向けのテキスト「コンクリート舗装入門」を刊行した。同書は施工規模の小さい市町村道の舗装工事を行う地元の施工業者向けのPR資料。これらの舗装工事で使用されるケースが多いセットフォーム工法による普通コンクリート舗装の基本的な事項や要点を取りまとめた。
2012年の国土交通省道路関係予算で「コンクリート舗装の積極的活用」が盛り込まれたことが転機となり、全生連はエコ舗装WGを発展的に解消し、コンクリート舗装推進会議を設置。これ以後、全国でコンクリート舗装のPR活動が活発化した。全国でコンクリート舗装の試験施工が行われた結果、重交通の一般道路の明かり部でもコンクリート舗装が採用されるようになってきた。一方で課題となったのは、軽交通道路である。全生連ではコンクリート舗装を推進していくうえで、軽交通道路への適用に向けた施策を検討。これらの工事を施工する業者に向けて同書を発刊した。これまでコンクリート舗装が発注される機会は少なく、大手道路会社しかノウハウを保有していなかったことから、同書で倉庫や上下水道やガスなど道路の地中にある占有物件の埋戻しなどを行っている施工会社向けにコンクリート舗装の施工ノウハウを周知する。
同書は発注規模が数百m2と小さく、比較的交通量の少ない市町村道や農林道、生活道路が対象。セットフォーム工法による普通コンクリート舗装工事で、簡易な舗装機械や人力施工における留意点をまとめた。発注規模が大きな高速道路や一般国道は、大手道路会社が大型のコンクリートフィニッシャーなどを使用するため対象外とした。
コンクリート舗装の特長として、ライフサイクルコスト(LCC)や照明効率、路面温度、維持管理などの長所をあげた。コンクリート舗装の短所とされていた早期交通開放性についても、技術開発によってコンクリートの打ち込みから24時間以内に交通開放できる1DAY PAVEが普及し始めていることを紹介した。
DVDも配布
全生連はこのほど、全国で行われた早期交通開放型コンクリート舗装(1DAY PAVE)の施工状況を撮影したDVDを組合員に配布した。製造者、施工者のイメージの共有を図る。