2014年11月20日号
3;物流など固定費増~大手5社セメント部門
セメント大手5社の2014年4~9月期のセメント事業部門の連結業績は、宇部興産が増収増益、太平洋セメント、三菱マテリアル、トクヤマが増収減益、住友大阪セメントが減収減益だった。徹底した合理化後に国内需要が増加に転じ、11年度以降、メーカー各社のセメント事業部門の収益も順調に回復してきた。だが、今年度に入り現場の人手不足など様々な要因が重なって内需が伸び悩んでおり、その収益押し上げ効果はほぼなくなった。安定供給を確保するためのセメントタンカーの拡充などで固定費負担も膨らむ。15年3月期通期は前期に比べ全社が増収予想だが、営業利益は、三菱、宇部が増益、残りの3社は減益を見込む。