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2014年11月06日号

1;4年ぶりマイナス~生コン上期出荷

全国生コン両連合会によると、4~9月の全国の生コン出荷量は前年同期比1・7%減の4694万m3だった。前年実績を下回るのは4年ぶり。官公需は2・2%減の1994万m3、民需は1・4%減の2700万m3だった(関連表2面)。

官公需は東日本大震災の被災地や全国各地で頻発した豪雨災害などの復旧・復興工事が一段落し、民需も4月の消費増税による反動で減少した。西日本では、6~8月の悪天候の影響もあった。  ただ、首都圏の生コン協組では、依然として契約残が増加するなど下期の出荷は底堅く推移するものとみられる。全生連では現在、今年度の需要想定見直しを進めており、期初の需要想定(9357万m3)から約450万m3増の9800万m3前後(前年比1%減)になると見込んでいる。

地区別では、北海道、関東二区、東海、近畿、四国の5地区で増加した。北海道と関東二区は昨年の需要が低調だったため。近畿は高速道路や都市部の再開発などが寄与した。10%以上増加したのは岩手、栃木、長野、山梨、岐阜、京都、岡山の7工組だった。

一方で減少した地区は東北、関東一区、北陸、中国、九州の5地区。東北は被災地の需要が端境期に入ったため。九州は九州北部豪雨の災害復旧工事がピークアウトした。関東一区は工事の端境期に入ったことや職人不足などの影響で、低調だった。8月末から豊洲新市場向けに生コン出荷が始まり、9月の出荷量は8か月ぶりに増加に転じた。北陸は北陸新幹線の反動減が影響した。

5か月ぶりプラス・9月の生コン出荷

9月の生コン出荷量は前年同月比2・5%増の738万8千m3で、5か月ぶりにプラスとなった。工組別では29工組がプラスで、そのうち10%以上増えたのは10工組だった。

2~3か月先の需要見通しは、「増加」が京都の1件、「やや増加」は4件増の10件、「前年並み」は4件減の15工組、「やや減少」は3件増の16工組、「減少」は3件減の4件だった。