文字サイズ(変更方法 文字サイズを大きく 文字サイズを小さく
2014年01月30日号

1;官民けん引し3年連続増~生コン

全国生コン両連合会が28日発表した2013年の全国の生コン出荷数量(非組合員推定)は、前年に比べ6・7%増の9743万7千m3となり、前年実績を3年連続で上回った。関東二区、北陸両地区を除く8地区でプラスになり、中でも、被災地復興が本格化する東北、災害復旧工事などが出ている九州で2ケタ増と急伸した。民需も堅調で、その比率が高い関東一区、東海、近畿の三大需要地で5%前後の増加となった。生コンの出荷はおおむね全国的に上向き、一時の低迷を完全に脱した。足元の出荷も伸びており、今回の需要拡大局面は息長く続きそうだ。

官公需向けは2年連続、民需向けは3年連続でそれぞれ増加と官民そろって出荷をけん引した。官民比率は43・9対56・1で、民需が0・6ポイント上昇した。

都道府県(工業組合)別に見ると、前年実績を上回った37都道府県のうち、2ケタ増は16県に上った。中でも、岩手、山形、宮城、埼玉、熊本、大分各県は20~36%の大幅増だった。

逆に下回ったのは青森、神奈川、茨城、長野、山梨、富山、福井、静岡、香川の9県。新幹線工事や自動車道工事など特需終息に伴う反動減も要因の1つで、必ずしも需要が冷えたわけではなさそう。

需要堅調の中で、建設業界の熟練工不足や施工機械の不足などによる現場工程遅れの影響も顕在化。東京では、生コン協同組合の契約残は増えているものの、工程遅延で出荷が伸び悩み1%増にとどまった。今年はその影響がさらに広がり、出荷の足かせになる可能性もある。

12月も900万m3超

12月の全国の生コン出荷数量は前年同月比7%増の903万8千m3だった。12か月連続の増加。900万m3超は3か月連続となった。