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2013年12月19日号

1;潮目が大きく変わる~2013年のセメント・生コン

2013年は、セメント、生コンを巡る潮目が大きく変化した年となった。需要回復は力強さを増しており、今年度の生コン出荷は1億m3に迫る勢いだ。セメント、生コン両業界とも今回の需要回復は一過性ではなく、中長期におよぶとの見方を示しており先行きの視界もおおむね良好だ。その一方で、今年は供給能力の低下が浮き彫りになった。07年度から4年続いた需要減退局面で、セメントや生コン、骨材など関連業界が需要サイズに合わせて生産・物流合理化を進めたことが背景にある。いったん縮小した能力を戻すのは容易ではないことから、需給問題はなお尾を引きそう。需給のタイト化を背景に、全国各地区で骨材値上げの狼煙が上がり、それを転嫁する生コン値上げが進められている。骨材の販売姿勢はかつてなく強行で、骨材高基調は14年も続く公算だ。