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2011年01月20日号

1:コンクリートの低炭素化 技術開発が活発化

 二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する低炭素コンクリートの開発の動きが活発化している。中国電力は鹿島建設、電気化学工業と共同でセメント・コンクリート製造におけるCO2排出量を差し引きゼロにするコンクリートを開発した。特殊混和剤や石炭灰などの混和材料でセメントの一部を置き換えるとともに、火力発電所から出る廃ガス中のCO2で養生することでCO2の排出量を実質ゼロ以下にする。大林組は結合材中の高炉スラグ微粉末や石炭灰の割合を高めてセメントの使用量を抑制する低炭素型のコンクリートを開発。竹中工務店も東京工業大学と共同で高炉スラグを活用してCO2を60~80%削減するECMセメントを開発した。建設業界における環境対応策として、コンクリートの低炭素志向は一段と強まりそうだ。