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2021年05月27日号

1;CO2再利用で実証試験、生コンに固定化~太平洋セメ

太平洋セメントは秋口から熊谷工場(埼玉県熊谷市)を中核としたカーボンリサイクルの実証試験を開始する。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業で、セメントキルンの排出ガスから回収・分離したCO2(二酸化炭素)の廃コンクリートや生コン、コンクリートスラッジへの固定化に加え、CO2を固定した廃コンクリートから高純度のカルシウムを分離してセメント原料として再利用するなどの革新技術を実証する。CO2回収・分離能力は1日当たり10トンとセメントキルンでは国内初の規模。実証試験を指揮するのが4月に新設されたカーボンニュートラル技術開発プロジェクトチーム。上野直樹プロジェクトチームリーダーは「ラボ試験での評価は満足いくものであった。実証試験では、計画通りの能力が出せるかがポイントとなる」と語る。