1;仕事のやりがい発信~全国生コン連合会
全国生コンクリート工業組合連合会、同協同組合連合会(吉野友康会長)は12日、生コン業界のPR動画をYouTubeに公開した。全国的に大きな課題となっている生コン会社の人材確保に向けた広報戦略の一環。全国の生コン会社が行う採用活動でも利用できるようにした。全生連HPの「未来につながるモノを創る『生コンという仕事』」にYouTubeへのリンクが貼られている。
労働人口の減少によって、若い人材の確保が難しくなっている。そこで全生連は2016年度から重点課題に「人材の確保及び人材育成対策」を盛り込み、具体策を実行してきた。
人材育成策として最初に取り組んだのは、コンクリート主任技士の受験対策講習会の講師向けの講座だ。全生連が調査した結果、多くの生コン組合単位でコンクリート技士や主任技士の受験対策講習会が開催されていた。そこで全生連は主任技士試験の出題傾向を分析したうえで、受験対策講習会の講師にそれらの情報を提供することにした。同講座は16年から毎年開催されている。
一方、人材確保策としては17年1月に生コン業界をPRするパンフレット「生コンという仕事」を制作し、全国の生コン組合、生コン会社に配布した。これは生コン会社における採用活動で利用することを想定した。
パンフレット作成時から、「若い人材には動画によるPRも効果的」との意見があったことから、パンフレットの動画版という位置づけで、冊子の配布が完了した昨年3月から動画の制作に着手。昨年12月まで撮影を行い、編集作業を進めていた。
今回公開した動画は①人々の生活を支える生コン②生コンクリートとは③生コンの製造④生コンの運搬⑤生コンの試験⑥先輩からのアドバイス(4本)⑦生コンを支える社員の一日(2本)⑧生コンがつないだ様々な取り組み(4本)の8章編成の計15本。
撮影を担当した映像制作会社と協議して、1本あたり最大で5分以内とした。先輩からのアドバイスでは生コン工場で働く若手社員4人にインタビューを行い、製造、運搬、試験担当者が入社した経緯や現在の業務内容などを紹介している。
全生連には現在、HPを持っている全国の生コン組合から、今回公開した動画のリンク転載の依頼がきているという。これに対し、全生連は使用承認の手順を定めてから、利用してもらう方向で検討を進めている。