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2019年01月10日号

1:需給締まる生コン・セメント~生コン11月も800万m3台

昨秋以降、生コン、セメントの出荷が勢いを増している。10月の生コン出荷は15年10月以来3年ぶりに800万m3台となり、11月も809万4千m3と800万m3台をキープした。セメントの国内販売(輸入除く)も10月に3年ぶりに400万トンの大台に乗せ、11月も396万4千トンと高い水準を維持した。8~9月の風水害や北海道胆振東部地震などで出荷がずれ込んだ影響もあるが、関東一区や北陸の一部の生コン協組では、出荷予定が入りにくくなるなど、足元の需要は堅調に推移している。11月末時点のセメントの在庫は375万8千トンと、17年6月末以来17か月ぶりに380万トンを割り込むなど、生コン・セメントの需給が引き締まっている。
全国生コン両連合会(吉野友康会長)が12月25日発表した11月の生コン出荷量(非組合員は推定)は前年同月に比べ5・2%増えた。官公需は5・2%増の331万m3、民需は5・1%増の478万3千m3で、ともに2か月連続のプラス。稼働日数は前年同月より1日多かった。
地区別では北海道、関東一区、北陸、東海、近畿、四国、九州の7地区でプラス。このうち、関東一区、北陸、東海、近畿の4地区が2ケタ増。関東一区は五輪関連工事や都市部の再開発、北陸は石川と福井で新幹線工事、東海は火力発電所の新設工事などがあった。工組別では前年実績を上回った31工組のうち、10%以上のプラスは福井、奈良、島根、岡山、京都、秋田、千葉、愛知、埼玉、和歌山、徳島、滋賀、岩手、新潟、熊本、高知の16工組だった。
一方、前年実績を下回った15工組のうち、10%以上のマイナスは5工組だった。
2~3か月先の需要見通しは「増加」が前月から変わらず福井と京都の2工組。「やや増加」も変わらず2工組(愛知、大分)、「前年並み」は1件増の22工組、「やや減少」は1件減の13工組、「減少」は変わらず7工組となった。