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2017年06月29日号

1;全国生コン連合会会長に吉野氏

全国生コンクリート工業組合連合会、同協同組合連合会は22日、東京・霞が関ビルの東海大学校友会館で通常総会を開いた。任期満了に伴う役員改選で、新会長に吉野友康氏(東京都生コンクリート工業組合理事長、関東一区地区本部長)を選出した。吉野会長は「品質第一の取り組み強化」、「需要減への対応」、「業界のイメージアップ・社会的地位の向上」の3つを重点課題に掲げた。

就任あいさつで吉野会長は、重点課題について、「一つ目は品質管理監査制度を軸とする品質第一の取り組みである。監査制度はこれまでの歴史によって、生コン業界に定着しているが、これをマンネリ化しないようにしたい。二点目は昨今の大幅な需要減への対応だ。構造改善事業を継続的に行いつつ、コンクリート舗装の普及拡大による需要開拓、i―Construction(アイコンストラクション)への対応などにしっかりと取り組みたい。三つ目は業界のイメージアップ、社会的地位の向上である。従業員の働き甲斐だけでなく、これからは特に人材確保の面において重要な課題になると認識している」と述べた。

今年度の事業計画では、新規事業に「将来を担う人材の育成に向けた研修会の開催」を盛り込んだ。すでに今月、認定共同試験場向けの初任者研修会を開いたほか、今後、生コン工場で新規採用した技術職員を、各協組で教育する際の研修プログラムの作成を検討する。さらに昨年度から始めたコンクリート主任技士資格取得支援講師養成研修会も7月に開催する。

人材の確保については昨年度、PRパンフレット「生コンという仕事」を刊行したが、今年度は企業研修や見学会のプログラム内容の例示を検討する。

iCon対応も新規事業として盛り込んだ。総務、共同事業、技術、全生連各部を横断する組織として昨年度設置した「i―Construction対応検討部会」を中心に対応策を検討する。  また、来年度に発行予定の生コン工場品質管理ガイドブック(第6次改訂版)の作成準備を始める。同ガイドブックは10年おきに改訂されており、現時点では2008年に発刊した第5版が最新版となっている。

生コンJIS(A5308)については、JIS改正原案作成委員会(辻幸和委員長)で、高強度化への対応など新規課題を検討する。今年度末までに原案を完成させ、日本工業標準調査会に提出し、19年3月末の改正を目指す。

コンクリート舗装については引き続き、セメント協会や各工組と連携して地方道や農道などへの採用拡大に向けた普及活動や見学会、講演会などを実施するとしている。