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2013年01月24日号

1;生コン協組 値上げに本腰~東海

 東海地区の主要生コン市場で値上げの動きが活発化してきた。名古屋生コンクリート協同組合(名古屋市)が1月1日以降の契約分から1000円の値上げに乗り出しているほか、静岡県中部生コンクリート協同組合(静岡市)も4月から500円引き上げ、1万1000円以上とする。愛知県東三河、静岡東部、岐阜中央、三重県北勢などの主要市場でも協組が適正価格に向けた値上げに取り組んでいる。 名古屋協組は販売価格を1万円(18・18・25)とした。4ケタで低迷する価格の是正に加え、骨材の値上げや輸送コスト上昇分を転嫁する目的。名古屋駅前再開発など大型プロジェクト工事が始まりつつあり、すでにアジテータ車が不足気味で、安定供給のためにも値上げは待ったなしの状態になっている。昨年末の駆込み引合は約30万m3。100万m3以上の駆込みがあった前回(2011年11月)の値上げの3分の1以下だった。協組が3か月条項を厳格に適用していること、大型プロジェクト以外の民間工事が減少していることがその要因とみられる。
 静岡市を中心とする静岡中部協組も4月から500円値上げする。静岡中部協組では適正価格として1万1500円を掲げ、段階的に売価を引き上げてきた。『建設物価』2月号によると、静岡の生コン価格は1万200円。同協組では1万500円以上での販売実績が増え、近く表示価格の改定が期待できるとして、値上げを決めた。
 同協組では12年度を初年度とする中期3か年計画で共販体制の強化を掲げており、今回の値上げで13年度中に1万1000円の達成を目指している。
 名古屋、静岡以外の市場も値上げの取り組みを強化する。東三河生コンクリート協同組合ではエリア内の積算価格が昨年10月に200円上昇した。現在は共販を行う7社が中心となり、1万1500円を目指している。静岡県東部生コンクリート販売協同組合は4月から1000円値上げする。岐阜中央生コンクリート協同組合、北勢生コンクリート協同組合も昨年行った値上げに引き続き取り組んでいる。