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2012年11月01日号

1;通期出荷 8653万m3に修正~生コン

 全国生コンクリート工業組合連合会、同協同組合連合会(全生連)が29日に発表した2012年度上期の生コン出荷量(非組合員は推定)は前年同期比5・7%増の4408万3千m3だった。官公需は7年ぶりのプラス、民需は2年連続のプラスとなった。上期の出荷がまとまったことを受けて、全生連では12年度の出荷予想を見直し、前年比1・6%減の8653万4千m3(当初見込みに比べ447万9千m3増)とした。42道府県で当初予想に比べ上方修正となり、京都が横ばい、東京、神奈川、広島、佐賀は下方修正した。
 上期の出荷は地区別では東北、関東一区、関東二区、近畿、四国で増加。特に東北は東日本大震災からの復旧・復興工事などで53・2%増と高い伸びを示した。被災3県は宮城が167・6%増、岩手が62・5%増、福島が53・2%増だった。福島は昨年の会津地区での台風被害による災害復旧工事もあった。
 関東一区は東京と神奈川の減少分を埼玉、千葉の増加分でカバーした。関東二区では茨城で震災復旧・復興工事に加え、火力発電所の増設工事があった。
 近畿は全府県で増加。奈良と和歌山は昨年の台風被害による災害復旧工事が出ている。四国は前年が低調だった反動増。
 全生連では12年度の出荷見通しを修正、官公需は前年比3・4%減の3735万7千m3(当初予想比115万7千m3増)、民需は1・0%減の4917万7千m3(同332万2千m3増)とした。地区別では東北が26・7%増の783万3千m3、近畿が7・1%増の1274万2千m3。東北は被災3県における骨材不足によって、出荷の伸びが鈍化するとみている。
民需25か月連続増
 9月の生コン出荷量は前年同月比4・7%増の775万8m3だった。官公需は6・0%増の330万6千m3で、5か月連続のプラス。民需は3・8%増の445万2千m3で25か月連続のプラスだった。稼働日数は1日少なかった。
 前年実績を上回った28府県のうち、10%以上の増加は18県。下回った19道県のうち、10%以上の減少が9県だった。
 今後2~3か月後の需要見通しは「増加」が2件で前月と同じ。「やや増加」が10件で1件増、「前年並み」が13件で2件増、「やや減少」が10件で2件減、「減少」は11件で1件減った。