2011年05月19日号
1:合理化で収益上向く~セメント前期決算
セメント専業・兼業大手5社の2011年3月期連結決算が12日までに出そろった。リーマン・ショックで低迷していた業績は回復に転じ、太平洋セメント、住友大阪セメント、三菱マテリアルの最終損益が黒字に転換。セメント部門は、生産・物流・販売各部門の合理化で利益を積み上げ、三菱を除く4社で増益を確保した。12年3月期は、東日本大震災の影響が不透明なことから太平洋は業績予想の公表を見合わせた。石炭価格の上昇、設備維持費などで膨らむコストの価格転嫁が当面の焦点となる。