2025年05月29日号
1;セメント値上げ進展~関東以北で2000円上昇
セメントの値上げが浸透してきた。『建設物価』6月号で、関東以北の札幌、仙台、宇都宮、東京など21都市と那覇の表示価格が前月号に比べ2000円引き上げられた(帯広は4300円)。セメント各社は「満額浸透」の旗印を掲げて強い姿勢で交渉に臨み、4月の値上げから僅か2か月で表示価格への反映が始まった。ただ、生コンの市況が低迷していたり、需要が落ち込んでいたりする地域では受け入れ時期などを巡って交渉が続いており、北陸や西日本で全面浸透するまである程度の時間がかかりそうだ。一方、2026年度の値上げの有無について、14日に開かれた太平洋セメントの決算記者会見で田浦良文社長は「今の時点で予定していない」と語った。