文字サイズ(変更方法 文字サイズを大きく 文字サイズを小さく
2011年04月07日号

1:大船渡被災で低熱セメ供給不足に

 関東地区向けの低熱セメントの供給不足懸念が高まっている。特殊セメントの生産拠点である太平洋セメントの大船渡工場(岩手県大船渡市)が東日本大震災で被災し、メドが立たないため。同社のSS(江東区)の低熱セメントの在庫は今月中にも底をつく見通しだ。同社は、宇部三菱セメント(宇部興産、三菱マテリアル)、住友大阪セメントに低熱セメントの増産を要請しているが、必要量の確保は困難と見られており、短期的に供給不足に陥る可能性が高い。一方、中庸熱セメントについては、大臣認定品への対応は国土交通省に今回の災害における特別措置の要請を行うとともに、各性能評価機関に説明し、大船渡工場生産品から熊谷工場(埼玉県熊谷市)生産品と大分工場(大分県津久見市)生産品への切り替え、並びに増産で供給不足を回避できる見通しとなった。