2025年03月27日号

1;セメント値上げ交渉が佳境～「満額」譲らず 　

セメントの値上げ交渉が佳境に入っている。これまでの値上げにも増して生コンなど需要家の理解は深まっているといい、セメント大手各社は「満額浸透」の実現に手応えを感じ始めている。セメントの販売先の７割を占める生コン業界では価格転嫁の動きが広がる。コンクリート新聞社が全国各地の生コン協同組合を対象に行ったアンケート調査（４面に関連記事）によると、回答した１５８協組のうち１２６協組が予定を含め年内に値上げを実施すると回答し、そのほとんどがセメントの値上げを理由にあげている。あるセメント大手幹部は、供給網全体での「価格転嫁の仕組みが出来上がりつつある」と指摘する。