2024年05月23日号
2;国内セメント業績復調、前期~大手セメ3社
セメント大手3社の2024年3月期の連結決算が14日、出そろった。値上げ効果や石炭価格の高騰が落ち着いたことで国内セメント事業の損益が大幅に改善し、純損益は全社が黒字に転換した。3社合計の純利益は1720億円増加した。太平洋セメントとUBE三菱セメントは好調な米国事業も利益を押し上げた。25年3月期の営業利益は太平洋、住友大阪が増益、UBE三菱が減益を見込む。値上げ効果がフルに発現するほか、エネルギーコストも低下する。国内販売は小幅増加にとどまる一方で、円安と炭価下落を追い風に輸出拡大へと舵を切る。