2023年10月26日号
2;リチウム代替が課題、新材料や工法開発~補修材
高度経済成長期に建設されたコンクリート製の橋梁が供用開始から50年以上経過する中で、それらを長寿命化する材料として、コンクリート向け補修材の需要が伸びている。その一方で、補修工事を行う際、鉄筋の防錆用として利用されることが多い亜硝酸リチウムについては、リチウムそのものが携帯電話や自動車などのバッテリー(電池)としても利用されることもあり、近年価格が上昇している。亜硝酸リチウムは、鉄筋を防錆できる素材として広く認知されていることから、各メーカーは発注者の仕様や設計段階で同じ性能を持つ工法を採用するよう働きかけるとともに、それに代わる新しい材料や工法の開発を進めており、そうした新材料・工法の提案を強化している。