2023年06月29日号
4;稼働率低下82%に、脱ロシア炭が鮮明~セメント 昨年度
セメント協会が22日発行した2023年度版の『セメントハンドブック』によると、22年度のキルン稼働率は前年度に比べ6・1ポイント減の82・0%と悪化した。国内需要の不振と輸出の大幅な減少で生産が落ち込んだため。この影響で2600万~2700万㌧で推移していた廃棄物・副産物使用量も2500万㌧を割り込んだ。一方、セメント焼成で使う石炭の国別輸入構成比で、21年度は5割近くを占めていたロシア産炭が25・5%にまで低下した。ウクライナに侵攻したロシアに対する経済制裁で政府がロシア炭の段階的輸入削減を決めたことで、セメント各社が脱ロシア炭へと舵を切っている。