2022年11月17日号
1;セメント大手、軒並み赤字転落
セメント大手3社の2022年4~9月期の連結決算は、営業損益が軒並み赤字に転落した。石炭価格の高騰や電力、物流コストの上昇、円安などの悪化要因が重なった。値上げを進めたものの、目論んだほど転嫁しきれず収益を押し下げた。下期は10月からの再値上げを含めた価格転嫁の進展により損益が改善する。住友大阪セメントは上期の損失が補えず、23年3月期でも営業赤字を見込む。通期赤字は1995年度以来、27年ぶり。UBE三菱セメントは、青森工場の閉鎖など生産体制見直しに伴う特別損失を計上するため、通期の純損益が495億円の赤字に達する見通し。