2022年08月25日号
1;石炭高、業績を直撃~セメント各社4~6月
石炭価格の高騰がセメント会社の業績を直撃している。太平洋セメント、住友大阪セメント、トクヤマの2022年4~6月期の連結決算はセメント事業が軒並み営業赤字に転落した。石炭価格がトン当たり400ドルと昨秋の倍にまで跳ね上がり、値上げが追いつかない。円安や購入電力費の上昇なども響く。23年3月期は住友大阪、トクヤマがそれぞれ56億円、25億円の赤字予想。太平洋は148億円の利益確保を見込むものの、海外を除いた国内は160億円の赤字となる。UBE、三菱マテリアルはUBE三菱セメントの持分法投資損失をそれぞれ130億円、129億円と予想。セメント各社は、業績悪化を食い止めるため、2000円以上の値上げを9月末までに仕上げたうえで、3000円以上を目標とする10月からの追加値上げの着実な浸透を図る。