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2014年10月30日号

1;ミキサ車19年ぶり増

2014年3月末の全国のコンクリートミキサ車登録台数は、13年3月末に比べ632台増の4万7755台と、1995年3月以来19年ぶりに増加した。1台当たりの平均生コン輸送量も前年比116m3増の2070m3と、2007年以来7年ぶりに2000m3台に回復した。昨年はミキサ車台数が増加したのは東北、関東両運輸局だけだったが、今年は近畿と沖縄を除く8局で増加した。都道府県別では31都道県で増えた。一般財団法人自動車検査登録情報協会がまとめた。

ミキサ車数は91年3月末に8万5266台でピークをつけたが、その後は生コン出荷量の減少と同様に漸減してきた。この間、03年、08年の減少が多かった。首都圏の8都県市が03年10月から導入した排ガス規制によって、全国のミキサ台数の4分の1を占める関東で登録台数が大幅に減少。全国の登録台数も03年から04年の1年間で5837台減った。08年には世界的な金融危機の影響を受けてミキサ車数の減少は全国に拡大した。

一昨年から生コン出荷が回復に転じてミキサ車不足が顕在化し、生コン会社、輸送会社とも増車へと舵を切った。

登録台数が最も増えた東北運輸局では1年で260台増えた。宮城は139台、福島は62台、岩手が58台、山形も30台増えた。九州は125台増と宮崎を除く6県で増加。関東は118台増と茨城、千葉を除く6都県で増えた。埼玉で54台、東京で30台、神奈川で18台増えた。

全国の営業車比率は1・6%上昇し37・1%。自家用も187台増えたが、営業車はその2・4倍の445台増だった。特に都市部では近年、ミキサ車の回転効率を上昇させるため、他社にも貸し出せる営業車の比率が上昇している。

都市部では交通渋滞や需要地近郊の生コン工場の移転などで長時間輸送が増えている。一方、郡部では工場集約化の進展で長距離輸送が多くなっており、今後も全国的に増車の動きは続くとみられる。

運輸局別のミキサ車数は次の通り(カッコ内は前年比)▽北海道局2031台(3台増)▽東北局4307台(260台増)▽関東局1万2196台(118台増)▽北陸信越局3254台(53台増)▽中部局5361台(41台増)▽近畿局6561台(2台減)▽中国局3643台(21台増)▽四国局2957台(16台増)▽九州局6652台(125台増)▽沖縄局793台(3台減)