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2018年07月26日号

1;46以上は1N刻み~生コンJIS原案

日本工業標準調査会(JISC)が生コンJIS(A5308)の改正原案を公表した。呼び強度46以上の高強度コンクリートについては、1(N/mm2)刻みで指定できるようになるほか、普通強度領域にスランプフロー管理の生コンが規定される。
今回公表されたのは、生コンJISとJISQ1011(レディーミクストコンクリート、分野別認証指針)の改正原案。JISCでは、9月17日までパブリックコメントを募集している。それによると生コンJIS改正原案では、「使用者のニーズに応えるため、呼び強度46以上を高強度コンクリート」とし、呼び強度の間隔は従来の5(N/mm2)刻みから、1(N/mm2)刻みで指定できるようにした。また、生産性向上を目的に、普通強度領域におけるスランプフロー管理の生コンを規定した。粉体量が少なく材料分離が発生する可能性を考慮して、スランプフロー45cm以上を指定する場合には呼び強度27以上、50cm以上は33、55cm以上は36、60cmは40以上が対象となる。「(7)配合」の項目でも、生産者にスランプフロー生コンの材料分離が生じないようにするよう留意を促している。
また、環境負荷低減及び循環型社会の形成への対応として、スラッジ水の品質安定化及び利用推進を目的に、附属書D「付着モルタル及びスラッジ水に用いる安定剤」、附属書G「安定化スラッジ水の使用方法」を規定した。これに伴い、関連する附属書も改正した。
さらに14年以降に改正されたJISA1132(コンクリートの強度試験用供試体の作り方)やJISA1145・同1146(骨材のアルカリシリカ反応性試験方法)、JISA5011(コンクリート用スラグ骨材)と整合化した。
分野別認証指針では、生コンJISの改正にあわせて、スランプやスランプフロー、呼び強度の項目を変更した。また細骨材の粗粒率の測定頻度については「1日当たり1回以上」から「1週間当たり1回以上」とした。
供試体用型枠については、「供試体用成型器具」とし、繰り返し使用する型枠の場合には、年1回以上の検査を行うこと、また「高強度コンクリートを製造している場合には研磨機を管理すること」が定められた。
力量を文書化
経済産業省は20日、生コンの認定共同試験場などが認証を取得しているJISQ17025(試験所および校正機関の能力に関する一般要求事項)を改正した。国際規格であるISO/IEC17025が昨年改正されたことに伴うもので、今回から同JISの基準を満足する試験所や校正機関は「ラボラトリ」という名称を使う。