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2018年02月01日号

1;4年ぶり増加も低水準~17年の生コン出荷

全国生コン両連合会が1月26日発表した2017年(暦年)の全国の生コン出荷量は前年比0・6%増の8442万m3と、4年ぶりに増加した。ただし過去最低だった16年をわずかに上回る低水準。民需は五輪関連工事や東京都市部の大規模再開発がけん引して4年ぶりに増加したが、官公需は不振だった。官民比率は民需が0・5ポイント増の58・6%となった。地域ごとの出荷偏在が大きく、全国的には昨秋から出荷が鈍っている。会計年度では過去最低だった昨年度実績(8391万m3)を下回る可能性もある。
工組別で前年実績を上回ったのは24工組と半数を超えた。このうち10%以上のプラスは青森、茨城、石川、広島、熊本、沖縄の6工組だった。青森は原発関連工事、茨城は北部で常陸那珂火力発電所工事、石川は北陸新幹線の延伸(金沢~敦賀間)、広島は都市部の再開発、熊本は震災の復興需要、沖縄は那覇空港の拡張工事などがあった。一方で10%以上下回ったのは、宮城、富山、和歌山、島根の4工組だった。
12月は3か月ぶり増
12月の生コン出荷量は微増の768万4千12月ので、3か月ぶりのプラス。官公需は4・6%減の311万9千12月ので3か月連続のマイナス、民需は3・3%増の456万5千12月ので2か月連続のプラスだった。稼働日数は前年同月より1日多かったため、日数当たりでは4%程度のマイナス。
工組別で前年同月を上回った22工組のうち、13工組が10%以上のプラスだった。10%以上のマイナスは9工組だった。
2~3か月先の需要動向は「増加」が前月比横ばいで京都のみ、「やや増加」は1件減の7工組(青森、石川、福井、愛知、広島、熊本、大分)、「前年並み」は4件増の19工組、「やや減少」は2件減の15工組、「減少」は1件減の4工組だった。