文字サイズ(変更方法 文字サイズを大きく 文字サイズを小さく
2017年04月20日号

1;市場再建へ正念場~福岡地区の生コン

九州最大生コンの需要地である福岡地区の市況が軟化している。両調査会は昨年10月に福岡市の表示価格を1000円引き下げて9500円(18・18・20)とし、経済調査会は今月さらに500円引き下げた。新設工場を含む員外社との価格競争激化が主因。福岡地区生コンクリート協同組合は員外社に加入を呼びかけており、市場再建は正念場を迎えている。

福岡地区では員外社との価格競争が続いている。特に昨年5月に新設工場がJISを取得してから、激しくなっている。さらにエリア内では工場新設の情報が飛び交っており、混沌としている。

福岡協組の組合員2社は昨年9月、それぞれ1工場集約するなど、協組も組織強化を図っているが、その効果は限定的だ。市場再建の成否は、協組が以前から行っている有力員外3社との加入交渉にかかっている。協組は合流を実施し、早急に表示価格を1万円台に回復させたい意向だ。

かつて九州の主要市場は安値が散見されたものの、2010年代に入ってから陥没地区で協組が相次いで再構築され、福岡を除く全ての地区で表示価格は1万円以上となっている。さらに郡部も組織強化が進んでいる。